tandoor

当店自慢のナンと窯についての紹介です。

皆さん、ナンの焼き方はご存知ですか? 写真を見て頂けるとわかると思いますが、タンドール窯というとても大きな窯で焼きます。ピザ窯と違い、タンドール窯は中が壺の様な形をしており、最下部に熱源(炭など)が置かれ、その壺の内側に小麦粉でこねた生地を貼り付けて焼かれます。火力にもよりますがおよそ3分くらいで焼きたてナンの出来上がりです。焼けたらどうするかというと、ステンレス製の先の曲がった棒とこれまたステンレス製の棒で先がヘラになったナン剥がしという2本の棒を器用に用いて火傷しない様に取り出します。

一度貼り付けて焼いた部分は冷めてしまいますので、次のナンを焼く際には少しずつずらして焼きます。ナン焼きが上手なスタッフが焼く場合は、窯全体の熱を一定に保ちながら、同品質のナンをたくさん焼くことができます。お店が混雑している時は特に窯の温度に気をつけなければなりません。

日本でのナンはインド料理店で提供されておりますが、中東からインド北部にかけて食べられる料理です。中東ではナンではなくヌーンと呼ばれたりもします。形は地方によってバラバラですが、当店で提供する際は、ナンの中に具材が入っている場合は丸い形で、プレーンナンやナンの表面に具材をまぶしたナンの場合は長ーくなります。

タンドール窯は元々、地面に穴を掘って炭を投げ込む地べたで使う調理道具として用いられてきましたが、どなたかが画期的な発明!?をしたのでしょうか、その周りごとを取り出して移動可能なタンドール窯としてしまいました。かなり大きい物ですので、お金持ち以外の家庭ではもちろんそんな窯は存在せず、インドでのナンはホテルやレストランにて食べられる物となっております。

日本に数あるインド料理店でほぼ存在しているタンドール窯ですが、当店のタンドール窯は武蔵小杉・センター南両店ともなんと日本製の物が置かれています。日本国内で外国の伝統料理の専門調理器具であるタンドール窯を作っている会社があるというのはとても不思議です。その一方、物作りについて何事にも突き止めていく日本の誇るべき技術に脱帽です。

武蔵小杉店では現在2代目の窯を使っています。初代は常滑で作られたクレイ(粘土)タンドール窯です。焼き物の町常滑で作られた内側がクレイでできたタンドール窯で、先ほど述べた地面に穴を掘って焼いたナン(は食べた事無いですが)に近い本当のナン。インド人のお客様もナンが美味しいと言わしめた、とても良いタンドール窯でした。残念ながら耐久性に問題があり、しかも、常滑の製造者が亡くなられてしまった関係で、2度と手に入らなくなってしまいました。

2代目のタンドール窯はなんと、東京の石材屋さん製造です。日本のタンドール窯トップシェア、3日に1台、日本のどこかの料理店に納品している、浦安の某有名テーマパークにも納品された神田川石材さんです。現在は武蔵小杉・センター南の両店に神田川石材さんのタンドール窯が設置されています。センター南店では、特別にビッグサイズかつ当店独自仕様を特注させて頂きました。たくさんのナンを同時に焼く事ができる優れもので、とても大きな調理器具というのは窯に限らず冷たい具材等が入って来ても温度の影響を受けにくく一定の温度に保つ力が強い為、とっても美味しいナンをいつでも焼く事ができます。

長文となりましたが、最後までお読みいただいた方特別に、私が秘密にしている事を少し。当店に限らずですが、実はナンが美味しい時間帯があります。混雑が終わって落ち着いた14時前後(土日だともう少し後)ディナーですと22時くらいでしょうか。その時間帯ですとタンドール窯全体の温度も一定に落ち着いて、お客様もまばらになってきて火力を落とし温度が少し下がった状態で焼いたナンは、いつもより長めの時間焼く事になります。そのせいか、いつもよりふっくらもちもちの美味しいナンが食べられます。多少好みもありますが、日本人に合ったナンだと思われます。お試しの際には、近隣のインド料理店でなく、ぜひマヤレストランにて。